【体験談】アスペルガー当事者が経験した中学時代の様子とは?小学校時代からの変化

ASDの日常

皆さんこんにちは。みなみ。です(*´ω`*)

私は30代で発達障害(ASD)と、強迫性障害と診断されました。

この記事では、私の発達障害(ASD)体験をもとに、メンタルについて投稿しています。

質問者
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発達障害とは知らずに、普通級で中学校生活を送った方のリアルが知りたいです。

以上の方向けに、記事を作成しました。

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どこにも居場所がなかった中学時代

近所の中学校に進学。いじめっ子と違うクラスになっていじめがなくなればいいなと、ちょっとばかし期待をしていました。

しかし、小学校時代と状況は変わらず、なぜかバカにされたりおちょくられることが多かったです。学生にとって学校は、生活の全てといっても過言ではありません。なんとかうまくやろうと、同級生の輪に積極的に入って話しかけたり、愛想笑いをして過ごしました。

板書をノートに書き写すのが苦手

授業の難易度が上がって黒板に書かれる文字の量が増えると、ノートに書き写すことだけで手一杯になり、先生の言葉に耳を傾けるのが難しくなってきました。

なんとかノートに書き写そうとしますが、記憶するのが苦手で多くの文を覚えておけず、黒板の文字を記憶しても、ノートに目を移すまでの間に忘れてしまいます。

そこで再び黒板を見直すと、今度は何を書きとればいいのかがわからなくなり、そこでまた書きとらなきゃいけない情報を探すところから始まります。

短い言葉に分けてノートに書くようにしていましたが、何度も黒板とノートを行き来するので疲れてしまったり、書いている途中で先生が黒板の文字をサーッと消してしまったりがあり、一気に心が折れてしまいました。

また、一生懸命ノートをとれたとしても、同級生からノートを無理やり貸すよう強迫されて返ってこないことが何度もありました。

ノートをとることへの無力感が生まれてしまい、どうせ書いても無駄になるという思いから、次第に書くことを諦めるようになりました。

中学校でのいじめの内容

振り返ってみると、中学時代のいじめが一番きつかったです。

腹パンや肩パンなどの肉体的暴力や、『アスペ』『くさい』など悪口を言われたり、クラス全員での仲間外れや無視、靴や私物を隠されたり、靴に画鋲が入っていたり。

さらに、イカサマトランプの賭けを強制的にやらされて金銭を要求されたり、黒板や机に悪口や落書きを書かれたり、授業中に物を投げられるなど精神的暴力を日常的に受けました。

勝手に携帯を使われて7万円の請求

母親との連絡用に携帯電話を持っていました。当時はクラス内で持っている人が少なく物珍しさもあってか、『嫌だ』と断ったにも関わらず、大人数で無理やり奪われて勝手に使われたりしました。

自分の携帯かのように雑に扱われ、プライベートなデータを覗かれたり、勝手に電話や課金をされて、月の請求が7万円になりました。

先生に相談して携帯を使った犯人と話し合いましたが、自分じゃないと白を切って認めず、謝罪させることが出来ずに悔しい思いをしました。

そして、請求額を見た父親から怒られて、携帯が使えなくなりました。

大人にいじめを相談

先生にいじめを受けていることを相談しましたが、『いじめられる方にも原因があるんじゃないのか?』と言われて話を聞いてもらえませんでした。

母親にも『学校に行きたくない』と伝えましたが、『わがままを言うんじゃない』と言われて相手にされません。

家にも学校にも居場所がなく、逃げ場がなくて何度も消えてしまいたいと思いました。

自分の身を守るために友達作り

ボッチだといじめの恰好の的になってしまうと考え、なんとか友達を作ろうと席が近い同級生に話しかけたりしましたが、おちょくられたり無視されたりしてうまくいきません。

クラス全体を見渡して、自分と同じ孤立している人なら大丈夫かもと近づき、『友達になってくれる?』と恐る恐る声をかけて、話すようになりました。

なんとか出来た友達関係の維持に必死で、共通の趣味を作ったり、放課後に一緒に遊んだりなど、自分の時間を犠牲にして尽くしました。

しばらくすると、教室内で孤立していた別の同級生が強引に輪に入ってきて、3人で話すようになりました。

始めは3人で良い関係を築けていたと思いますが、時が経つにつれて態度が段々と素っ気無いものに変わっていきました。

しばらくすると、自分を仲間外れにして無視するようになり、遠くからこっちを見てニヤニヤ笑ったりして嘲笑うようになりました。裏切られたような気がしてショックを受けました。

他にも保健室登校で仲が良くなった子がいましたが、教室に通えるようになると態度が一変して、突然拒絶されるようになります。

『昨日まで仲良く話していたのになんで…』と戸惑いました。言葉なんて嘘だらけで、態度をころころ変える相手の姿を見て、何を信じれば良いか分からなくなり、人に対して不信感を懐くようになりました。

オンラインゲームとの出会い

そんな何度も消えてしまいたいと思った自分を救ってくれたのが、リネージュというパソコンのゲームでした。

軽く説明すると、モンスターとの戦闘を行うことでキャラクターを成長させるレベル方式のオンラインゲームです。

やればやっただけキャラが成長するのが楽しくて、すぐのめり込むようになりました。ソロで3時間ぶっ通しで狩りをやったり、パーティを組んで6時間連続でやったり。食事をパソコンの前で済ませながら一日中やったり、学校を休んでやったりもしました。

チャットの機能があり、仲間とゲームの話題は問題なく出来ましたが、リアルの話になると会話に入ることが出来ず、ゲームの中でもコミュニケーションの難しさを感じます。

ゲームの目玉で攻城戦という大規模対人戦がありましたが、常に戦況が変わる中で臨機応変に対応が出来ない自分に苛立ち、落ち込んだりしました。

楽しいことばかりではありませんでしたが、チャットでのコミュニケーションを通じて、社会とのつながりを感じることが出来、現実逃避が出来たのは大きかったと思います。

ゲームのやり過ぎで両親から怒られて反発するなど、荒れた状態が続きましたが、自分自身の心を守ることだけを考えて続けました。

四六時中ゲームのことを考えるようになり、学校の授業についていけなくなりましたが、生きて卒業することが出来たのでよかったです。

強迫性の衝動で自傷行為

『一度気になることがあると、不合理だと分かっていても頭から離れず、確認せずにはいられない』強迫性のような症状は、中学校以降も続きます。

自転車で走っている時に前輪のタイヤを見て、『足を入れたらどうなるんだろう』と気になって頭がいっぱいになり、その衝動が抑えきれずに足先を入れてしまいました。

すると、自転車が急に止まり後輪が浮いたかと思うと、前方に投げ出されて一回転する形で地面に叩きつけられました。

足はズキズキして痛みましたが、衝動を抑えずにやったことによる気持ちよさが勝ってすっきりしました。

いつくるか分からない強迫性の衝動に怯えながらの生活は苦しかったです。

先生を含めたクラス全員からの圧力

2年生になり、学級委員を決めるクラス会がありました。

静かにやり過ごそうと考えていましたが、クラスのまとめ役の人が私をいきなり立候補して、自分でも何が起こったか分からない状態でパニックになりました。

追い打ちをかけるかのように周りから『いいんじゃない』『賛成』の声が聞こえ、先生からも『みんながこう言ってるし、1学期は大した行事もないから大丈夫だ』と言われ、断れる雰囲気じゃなかったので渋々引き受けることになりました。

クラス全員が一致団結して自分をハメたように感じて、先生を含めクラス全員に不信感を抱くようになりました。

まとめ

いじめが一段とひどくなって人間不信になり、何度も消えてしまいたいと思った中学校生活でした。

『自分が変なだけ』『自分は病気じゃない』という思いから、周りに相談することも出来ずに一人で悩み続けました。

それでも生きることが出来たのは、オンラインゲームと出会えたからです。出会えて本当によかったと思います。

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